治療・手術
肝硬変の治療とは
肝硬変は1度発症してしまうと、残念ながら元には戻りません。
そこで、肝硬変の治療は、生活の質を維持しながら、これ以上肝硬変が悪化するのを防ぐことを目的として行われます。従来は食事療法として高たんぱく・高カロリー食が推奨されてきましたが、日本ではとくに低栄養状態におかれていることはまれです。そのため、バランスのよく食事を行うことが推奨されます。また、適度に仕事や家事を行い、運動やレクレーションを生活にとりいれることなども指導されます。そのほか、補助的に進行を遅らせたり、ストップさせるのに役立つ薬が使用されることがあります。
代償期の治療
特にカラダの機能に障害がない「代償期」では、規則正しい生活と、バランスのよいタンパク食、適切なカロリー食、ビタミンB・Kの補給などが基本の治療方針となります。
非代償期の治療
しかし、「非代償期」では、合併症が起こるので、それを除去し、代償期に戻ることが治療の目的となります。すなわち、代償期では肝硬変の治療というよりも、合併症の治療が中心の治療となります。
以下に3大合併症の治療についてご紹介します。
3大合併症の治療
※3大合併症の症状はこちら→よくある症状【3大合併症】
| 腹水 | 軽い腹水の場合は、食塩と水分の制限のみで治療できる。 重度の場合は、利尿剤やアルブミンといった腹水を防ぐ薬剤の注射が行われます。 |
| 肝性脳症 | 症状が軽い場合は、たんぱく質の制限を行います。 重度の場合は、肝臓の解毒機能の代わりとなる薬剤やの投与やアミノ酸バランスを整えるためのアミノ酸療法などが行われます。 |
| 食道静脈瘤 | まず、食道静脈瘤は自覚症状がないため、定期的検査で破裂を防止します。 静脈瘤と呼ばれるコブが確認されたときは、コブからの大量出血を防ぐために(死に至ることもある)、コブに硬化剤を注入して破裂するのを防ぐ方法や、コブを輪ゴムでしばって血流をとめる静脈瘤けっさつ術などの内視鏡的治療方法などがあります。 |
肝移植について
進行した肝硬変を救う最後の手段として、肝移植があります。これは他の人の肝臓を移植する方法で、これには脳死状態になった人の肝臓をもらう脳死肝移植と、健康な人の肝臓の一部をもらう生体肝移植があります。日本では、生体肝移植が一般的なようです。なお、生体肝移植のドナーは、配偶者か血縁者に限られます。
肝移植を受けた人には、拒絶反応がおきて感染症にかかりやすくなるといったことや、肝炎ウイルスを持っていれば劇症肝炎を起こすといったことなど、さまざまな問題が生じることがあります。しかし、肝移植を受けた人の5年生存率は80%とされており、術後の大変な時期を乗り切ると、十分長期生存が可能といわれています。
治療・手術




